何かと話題(そうでもないかもしれないが)のGOLDEN MICについて書いてみる。
フィメールラッパーのオーディション番組であり、ラップスタアに対抗しうる番組として、割と有名なフィメールラッパーが応募している。巷で言われるほどつまらない番組ではない。俺はノノガとか見たことないので、新鮮で楽しめてる(女性アイドルのオーディションが人気なのってこういうことなのか、という気付きがある。違うかもしれんが)。ミスターマリックとは似ても似つかないナレーションもいい味出してる。喫煙所で話したあとに「ちょっとアレ、イラっとした」とか言ってるのを見ると女性特有のギスギス感が味わえて面白いんだよな。以下、出てる(出てた)ラッパーに対する雑感。
麻起 a.k.a 某カノ
漢 a.k.a gamiの元嫁である。Twitter時代、フリスタダンジョン時代に話題になった人物でもある。弁護士も交えての調停騒動をXで繰り広げていたことも記憶に新しい。パワーストーンを売っていたHPが今は見れなくなってるが、見目麗しい姿と、主婦像をラップに落とし込んだアティチュードは刮目に値する。さすが漢の元嫁サリ。エアロゾルアートへの造詣も深く、HIPHOPリテラシーが高すぎて、彼女のXを見ているだけでHIPHOPの勉強になる。
そんなMC麻起であるが、このオーディションでは、エプロン姿で主婦兼ラッパーとして異彩を放っていたにもかかわらず、マイクの使い方(持ち方)についてダメ出しを食らってしまった。でも、シマウマのアドバイスを真摯に受け止める彼女の姿から垣間見えるのは、HIPHOP的なパフォーマンスをよりよくしたいという向上心だ。
SUNNY ONLY 1
音楽業界で割とキャリアがあるらしいSUNNY ONLY 1。
真空ジェシカの天才川北に対してチョコプラで対抗しようとする姿勢がヨンパない。それでいて、動画のアンニュイな雰囲気は、GOLDEN MICでのアグレッシブな印象とはかけ離れている。そんな彼女がLINA VELINAと揉めることになろうとは・・・。
LINA VELINAは、歌詞とばしたことに言及しているポストで、SUNNY ONLY 1をフォローしているように見受けられたんだけどな。E.V.Pとのディスは中々痛烈で首振ってしまった。痛烈すぎてZulemaにケツキックされそうになってた。IQOS吸ってる。
LINA VELINA
サイボーグであり、ツイッタラー。惜しくも敗退してしまったが、韻が硬く、ダイヤモンドのような原石チェキ(頭に来るぜツイギー)って感じで韻パクトがヨンパない。番組的には、LINA VELINAを落としたのは悪手だっただろう。オーディションでは他のメンバーを肯定的に受け入れたり、姉御肌的なバイブスを醸し出したりしていた分、負け惜しみのような発言が個人的には残念(Zulema、電話してあげて)なのだが、インフルエンサーとしては間違っていない動きなのだろう。どう考えても悪い人ではなさそうなんだよな。フロー、デリバリーを洗練したら右に出る者がいないかも。MARIに対しても噛みついてたし、しかもそれに関しては芯食ったような妙な説得力もあったので、怖いものは既になさそうだし、見た目もドパガキ受けしそう。
Zulema
LINA VELINAのことが好きなZulema。確かにLINA VELINAより芸能人みたいな見た目である。コンセプトにも拘っていて、トラウマを植え付けようとする意思をひしひしと感じる。随分前に二木信がベタ褒めしていたような記憶があって、ミュージックマガジンでも紹介してたような。Kampfとのアルバムを聴いたけど、Kampfが結構いいな、という印象だった。闇が深いので好きです。昔のホラーコアとも親和性があるのかもしれないけど、呪いとかそういう意味合いでのコンセプトアルバムを出せば一部界隈で受けそう。でもあいみょんの「貴方解剖純愛歌」とか、LIZAの「4ね」のような曲じゃなくて、もっと厭世観とか死生観をテーマにした曲を出してくれたら嬉。そういう曲をACE COOLと出してくれたらなお嬉。ムカデ人間 4Kを映画館で食い入るように見てそうで魅力的。LINA VELINAとのシスターフッド感もいいよね。あとタトゥーが綺麗。
KAMIA
去年Force Festivalの出演者をチェックしてたら、マジで無名のラッパーのShot Liveがアナウンスされてて、これ誰?と思いながらディグっても、全然情報がヒットしなかったラッパー。誰と、はたまた、何のコネクションだったんだろう。Yzerrと交流があったのだろうか。そういう意味では、出来レースとか言われそうだなぁ。スキルとバイブスを持ち合わせてて、Power!ってラップした時の破裂音が好き(一人称が俺なのもなんかいい)。「新宿でぶつかってくるおっさんくらい安易で小単価」の小単価という言葉のチョイスがgood.面と向かってKAMIAに無能って言われたら俺なら2日くらい立ち直れないかも。
K!-Ki.
聞き心地が良すぎる。何か光るものを感じ、初っ端で落とさなかった審査員たちに最大限のリスペクトを送りたい。フローが多彩だし、ダンスも出来るし、真面目そうだし、シゴデキ感も相まって、二位くらいがちょうどいいかもしれませんな。売れて欲しい。他方、ストリートの要素は感じない。MIKITYY(さすが名古屋だがや!第6話のYoutubeのサムネに見られるように、メンバーのラップを真剣に聴く姿も好感が持てるし、堂に入ったパフォーマンスもいい)やtype.IllzZ(次の日3次審査なのに無駄に懇親会に強制的に参加させられて泣いてる姿を見てめっちゃ気持ちわかるぞ、と思った。てかあのBBQがなかったらあそこまで歌詞飛ばすラッパーがいなかったと思う。本質的なラップの巧さがある)のような強い女性像やギャルマインドも感じない。でもそれでいいじゃない。理想の上司。KAMIAとK!-Ki.のタッグ、なんで負けたん?Brain Meltsが宇多丸みたいに先見の明と世間の目で踏んで、シマウマの懐古主義の火をつけたのだろうか。
あと、全然関係ないけど、BigDollarDoll何で落ちたんや。めっちゃ良かったのに。ああいう協調性なさそうなキャラだからかな。
雑なまとめ
巷での前評判や先入観とは裏腹に、いざ追いかけてみると「GOLDEN MIC」は今のフィメールラップシーンの面白さと奥深さを存分に味わえる良番組だ。
「ラップスタア」など既存のオーディション番組とはまた違う、女性特有のヒリヒリとした人間模様やシスターフッド感、そして時には理不尽なドラマも含めて、ドキュメンタリーとしての見どころも尽きない。

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