この間、失恋してしまった。大失恋である。喪失感がハンパじゃなかった。いや、ヨンパじゃなかった。付き合っていた頃一緒に聞いていた音楽、幸せをかみしめながら俺が一人で聞いていた音楽(ギャングスタラップ等は彼女と一緒に聞いたりはしなかったな。彼女はサグとは対極の人間であった。何故俺は幸せ噛み締めながらギャングスタラップを聴いていたのか自分でも考えあぐねる)を聞くのが辛くて、一時期音楽をまともに聴けなかった。音楽は思い出と共にあるからな。精神的にキツく、失恋ソングを聴きながら感傷に浸るという「プレイ」ができるようになってきたのはつい最近のことだ。俺は恋愛経験がほとんどないからしたかったんだよね、そういう自己憐憫プレイ。つーか俺ほとんとに女々しいな。
彼女とは何も喧嘩別れしたわけではなく、未だにお互いにリスペクトし合っている。二人の間にどうしようもない困難が襲いかかり(それは2人のどちらにも原因があったわけではない。世の中には理不尽なことがたくさんある)、俺らはその壁を乗り越えることができず、泣き別れしただけって話ー!
だから餓鬼レンジャーのアルバム「ラッキーボーイズ」収録されている「ホテル」とかは別に聞いても感情移入はできないよね。ま、あれは失恋ソングじゃないけど、あの歌すごく好きなんだよなー。
そういえば餓鬼レンジャーは新メンバー募集してたが、あれは一体なんだったんだ。誰でも応募できたようだが。応募は2016年1月締切で、春に結果発表だとか。
ティーンネージャーの間ではKOWICHIのboyfriend#2も泣ける歌らしい。
まあ、捉え方次第では失恋ソングか。トラック最高!
リーミーーーーッックス!の方はチャラい歌だが笑
俺の今の心境とはマッチしない!こんな気分じゃないんだよ!
失恋ソングで日本のヒップホップをネットで検索してみたら、「ゆれる」がヒットして、確かに俺の心を癒してくれるが、正直好きすぎて聞き飽きている。
ということで、超個人的に、俺の今の感情に見合った失恋日本語ラップを幾つか選んでみた。
しかし特殊な事情により失恋したのでいわゆる「恋愛モノ」で心動かされるのは少ないぜ!
まずは小林勝行 「108bars」
かっつんこと小林勝行の1stアルバム「神戸薔薇尻」より、1曲目「108bars」。別に恋愛モノじゃないけど。「必死出忘れようとする元カノの 佳奈・・」が俺にとっては壮絶な力を持って琴線に触れてくる。最後に入っているメッセージ「あれやったら何言ってもいいよ!音鳴ったらラップしてや!どっこからでもええし!」って誰に言ってるんだろうか。
この「神戸薔薇尻」は最高のアルバムだ。小林勝行のことをよく知らないでとりあえず聞いてみたときの衝撃は忘れられず、一時期このアルバムばかり聞いていた。ポエトリーリーディング系のラッパーかと思っていたが、そうではなく(そういう要素も少なからずある)、生き様が熱を帯びて伝わってくるような情緒的な歌詞が特徴的だ。かっつんのような人間臭さ忘れたら人間終わりやぜ。この日本を生き抜くためには家族、仲間がいなけりゃサバイブできないんだぜ。ニューアルバム「かっつん」を現在製作中とのこと。早く出ないかな。
次は、TWIGYの「明日」
昔めっちゃ聞いてた。ただのそこらにある失恋ソングと一緒くたにはできないこの完成度。明日には別れなくてはならない。だから今夜だけは瞳が離せない。明日にはならないで。この寂寥感は切なさを通り越して、恐怖すら覚える。歌詞が最coreだ。歌詞→http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=712390
次、KOWICHI「Best Friend」
男と女の友情について歌っている。男と女でも、恋愛関係でなく、兄弟みたいに仲良くできるベストフレンド。こういう曲でありそうで意外とあんまりなかった気がする。ボーイフレンドナンバー2とは全く異なる関係性だが、コーイチにはこういう関係の女性がいるのか?てか世間にはこういう関係の人たちってどのくらいいるんだろうか。
昔から、恋バナの俎上に挙げられるテーマには「男女の友情は存在するか」というのがあるが、俺は昔から「そんなものはあるに決まっている」というスタンスだった。というか何故そんなことを真剣に議論する必要があるのかがわからなかった。しかし、作詞家、コラムニストのジェーン・スーさんのこのブログの記事を読んで考えが変わったのだった。
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次はjinmenusagiのアルバム「ジメサギ」から「このままでfeat.サトウユウヤ」。
喪失感から来るまどろみの中で埋もれている間は、これを聞こう。そして時の流れと、この曲に身を任そう。この曲を聴きながら現在の自分を肯定するでもなく、否定するでもなく、ただただ「このままの状態」を受け入れることは、意外と心地よかったりする。ジメサギは自分の名前言うとき発音良すぎて「ジメナウサギ」って言っちゃてるよね。
ラストはOMSBの「Scream」。アルバム「Think Good」収録。
正直、失恋ソングではない。人とある程度近しい間柄になってそこに問題が生じた際、自分が間違っていたのか、相手が間違っていたのか、もしくは誰も悪くないのかを考える時ってある。そんな時にガイダンスしてくれるのがこの曲。ヒュンヒュンしたトラックが心地いい。「誰かにとっての最高でも、誰かにとってのクソ野郎」裏を返せば、RhymesterのPOP LIFEで宇多丸が言っているように「こちらからすりゃサイテーな人 だがあんなんでも誰かの大切な人」ということだ。
あと七尾旅人の「サーカスナイト」を聞いて悲しみとともに過ごすのみ。日本語ラップちゃうやんけ!
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