T-PABLOWの口癖と押韻について

フリースタイルダンジョンがユーチューブから撤退するらしい。そして今現在過去の動画もすでに見れなくなっている。ということでユーチューブの動画を参照しながら「フリースタイルダンジョンの字幕を勝手に訂正する」を更新したかったのだが、それができなくなってしまった。幾つか訂正すべきところはあったのに！まあ、誰も得しないだろうからまた何か手を考えて更新できたらやろうと思う。

ということで今回はフリースタイルダンジョンを軸に、T-PABLOWのラップの癖を拾っていこうと思う。

T-PABLOWの口癖は「即効（速攻）」「即興やってくだけ」「〜してくだけ」

よく言う。「即効俺ならば即興やってくだけだ」みたいな感じでよく言う。ちなみに、弟のYZERRも言いがちである。フリースタイルダンジョン出た時に同じようなこと言っていた気がする。やっぱり兄弟でサイファーとかしてると口調とか押韻の仕方が似てくるのだろうか。
VICEの特集でBAD HOPの皆んなと一緒にフリースタイルしているYZERRの様子見れるので見たことない人はチェック！

悪そうなやつはだいたい友達なんだろうな、こやつら。

あとT-PABLOWは倒置法が大得意だ。脚韻を踏もうとする思考回路が備わっていて、日常会話でもたまに英語みたいな（主語S）ー動詞Vー目的語Oの語順で話してしまうんじゃないか心配になってしまう。「俺ならーやってくだくだけだー即興」という風に。

日本語の語順は（主語S）ー目的語Oー動詞Vの語順であり、ファンキーなグラマーではなく正しい日本語の文法に従うなら、通常の文は動詞（ex:する（した）、歌う（歌った）、使う（使った））で終わることになる。日本語の動詞は母音がuで終わるものばかりだ。過去形はaで終わる形で活用するしかないから、平易な文で脚韻を踏もうとするとuとかaばかりになってしまって、バリエーションが皆無になる。一方英語は目的語（me,pen,car）で文を締めくくるので（また動詞の発音も母音のパターンが豊富）様々なライミングが出来ることになる。

どうやったらUSのラッパーのような韻が踏めるか。日本語ラップの先駆者達は苦労しただろう。そこで彼らは体言止めや倒置法、頭韻等を駆使して今日のドメスティックでオリジナル、かつ多様性を持ったラップを生み出し、ここまでラップが世間に浸透する土台を作ったのだ。

ちなみに一説には日本語における洗練されたライミングのお手本を作ってシーンに広く貢献したのはこのおっさんと言われている↓