映画「花と雨」感想(ネタバレあり)。SEEDAの世界を描いたリアルなストーリー語る。車の中の外国人女性は誰ですか?

 「花と雨」を映画館にて鑑賞した。ネタバレあり。

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予告編を見てわかっていたが、SEEDA役を演じる笠松将の見た目は全然SEEDAに似ていなくて、幼少期のロンドンや日本に帰ってきてからの同級生からのイジりで「お前猿みたいだな」と言われるシーンがあるのだがSEEDA本人の方が全然猿みたいだ。
 
 この映画を見ていて思ったことは「ストレイトアウタコンプトン」みたいにSEEDAまわりやSCARS関連のファンだと楽しめる要素が倍になるな、ということで私自身楽しく鑑賞できた。知らなくてもストーリー映画として楽しめるとは思う。「ストレイトアウタコンプトン」と同じくヒップホップには付き物であるドラッグディールや暴力の描写があるが、「花と雨」にはエロの要素はほぼない。沙羅マリーが少しセクシーというくらい。BLやBES役の登場人物も登場し、なかなかにかっこいいが、I-DEA役のアイダに関しては見た目だけでなく、描かれ方としてなんだか私のI-DEAのイメージと乖離があり、ん?と終始思ってしまった。まあこの映画はSEEDAの伝記映画ではないからそれはそれでいいのだが。I-DEAは「ストレイタアウタコンプトン」におけるドレみたいな感じかと思ってたけど違うんだな。ディレクションは無茶苦茶厳しいというI-DEAだか映画内のアイダもなかなか吉田に対して厳しい意見を放っていた。てか「ストレイトアウタコンプトン」は役者も本人にめっちゃ似てたな。全然関係ないけどアイダ役の岡本智礼さんってAPHRODITE GANGのnaichoplawに少しだけ雰囲気似てますね、いや似てないか、、、

 アルバムの実写化ということで栽培マンの吉田も描かれていたし、アルバムに収められてるskitの会話のシーンもあり。てかあれってBESとの会話だったのか?犬がきれえな姉ちゃんが親と喧嘩してキレるシーンあり、バタンと閉めたドアの向こう側かけなかった優しさの言葉のシーンあり(胸が締め付けられた)。

 オーディションで決まったらしい笠松将がかなりナイスで、ラップもかなり練習したそう。パンフレットに書いてあったが、ラップ指導の仙人掌が歌う「花と雨」がめっちゃ良かったそうで、私も聞きたいと思った。パンフレット記載のインタビューで監督曰く笠松将はオーディションでなぜかキレて帰って、それが理由となって主演に選ばれたらしく、またいい意味で面倒臭い役者であるとのことであるが、寡聞にして私はこの俳優さんを知らなかったので、彼が持つ素晴らしい雰囲気に一気に虜になってしまった。

 あと吉田の姉役の女優、大西礼芳さんがマジですごく良かった。ただ普通に映画としてみる分には姉の死には解説を必要とする要素も少なくないと思う。吉田の客でもあった”社長”との関係は本当にただの通訳の手伝いとしての付き合いだけだったのか(なんか含みがあった)?MBA取得できたのに、なぜ落ち込んでいたのか、等々。吉田との会話で「毎年試験に落ちてるから私は器用じゃない」とかなりシリアスに語っていたことから、試験に受かったのは嘘だったのか?とかいろんな勘ぐりが入
ってしまうところではあるが、それについて解説があれば知りたいなぁ。実際のところは映画を観た人の判断に委ねるって感じなんだろうけど。

 序盤のシーンで結構びっくりしたのが、公園で普通に姉弟仲良くジョイント回していたところ。そんなところでやるのかっていう(笑)。真面目で勉強家で繊細なお姉ちゃん、売るのには反対してたけど、自分は吸ったり、売る用じゃなかったらOKみたいな感じでここは海外と日本の文化の違いがうまく表現されてるのか?。オーバードーズでこの世を去るというところは見てて辛かった。

 ODで亡くなる直前吉田が冷蔵庫で食べ物を漁ってる時、二階でドンッて物音がして吉田も「ん?」と一瞬訝しんだ後、特に気にしないんだけどあれが姉ちゃんが倒れる音だったのかな。亡くなった後もまたぞろ冷蔵庫を物色してる時に二階のおそらく姉ちゃんの部屋から同じような物音がして、さすがに吉田も気になって姉ちゃんの部屋に行って感動的なシーンにつながるのだが、あれは実話なのかな。その辺も気になる。
 普通の映画として観た場合、以上ようなことが気になった。パンフレットにSEEDAのインタビューとかであるかな、と思ったらSEEDA自体のインタビューとか声明がなかった。吉田んち金持ちっぽくてそこまで金に困ってなさそうなのにストリートビジネスで金稼ぎまくってるし、栽培してた場所は賃貸でどこかの一室借りてたのだろうか。

 レコーディング費用を足を洗ったはずのストリートビジネスで捻出するところはまさにストリートのラッパーって感じだし、姉ちゃんは絶対悲しむのにアルバムを作るためにやってしまうという悲しい性である。ディールじゃなくてラップしてるぜ今

最後に、観終わってからずっと疑問に思っていたことなんですが、冒頭のシーンと、終盤にある場面で、雨の日に車で吉田がとある外国人女性と待ち合わせるじゃないですか。あれって誰なんでしょうか?SEEDAにとってのEMI MARIA的存在の人?にしては見た目の歳が離れていたような?わからない。何か見逃してたのかなぁ。

ABEMAの番組、「my name is」がSEEDAに密着していたのですが、非常に興味深い内容でした。割と最近までバイトしてたなんてびっくり話もあったり、SEEDAファン垂涎のドキュメンタリー番組でした。

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