YZERRのアンサー曲 guidance (舐達麻 ジャパニーズマゲニーズDiss)が公開された

舐達麻、ジャパニーズマゲニーズ VS YZERRのビーフだが、今日1/28YZERRからアンサーソング「guidance」フルバージョンがMV付きで公開された。

YZERR guidance (舐達麻 ジャパニーズマゲニーズDiss)

これまた優雅にデカい肉食ってますなぁ

タイトルにわざわざ「舐達麻 ジャパニーズマゲニーズDiss」と入れているところはBADHOPやYZERRのメインストリームの楽曲制作とは異なるディスコグラフィーとして、っていうところなのだろうか。聴けば舐達麻ディスってのは100%わかる内容になっているが。阿修羅MICの文字は書いていないところをみると、やはり、仲中に対してはディスる気がないのかもしれない。

この曲の1バースは、1月21日のBADHOPラジオ「#リバトーク」で先行公開されていた。

今でも聞けるのでまだ聴いていない人はチェックすることをお勧めするが、ラジオのほとんどの時間をこのビーフについての話に割いている。YZERRの語り口が面白いが、guidanceの歌詞の内容もラジオで語っていたことが軸になっている。

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ラジオでは舐達麻サイドから「YZERRの言ってることわかるよ。話しよう」ってDMが来た後にディス曲「FEEL OR BEEF BADPOP IS DEAD」が出されて驚いたと言っているが、本日インスタでG-PLANTSから来た当該DMを公開。

快楽主義の豚とは孫GONGではなく、バダサイのこと

本ちゃんのいい人っぷりが文面からこれでもかってくらい滲み出てるし、年下へのフォローを忘れない兄貴感もあるが、これを公開されると確かに二重人格なのはどっちやねんと言いたくなるのもわからんでもない。俺の推察としては、本ちゃんは文面の通り、舐達麻ではなく1人で話をつけにいこうとしていて、そんな中でアフロディーテG・舐達麻として曲を出すことが決まったから半ば仕方なく曲を出したんじゃなかろうか。そうでないと説明がつかない。G-PLANTSがそんな二枚舌を持ち合わせてるとは思いたくないし。本ちゃんのバースが3人の中で一番首が触れたし、歌詞のディス度合いも他の2人と比較すると落ち着いていた。怒りで言いたいことが溢れてると、フローの質はどうしても落ちてしまう。曲を公開する速さが求められる昨今なら尚更で、そういう意味でも本ちゃんラップは聴き心地がよくフローもスキルフルだった。

1月28日の放送回でも、YZERRが登場し、楽曲guidanceについて語っている。面白いので聴いてない人は聴いてみてください。

デルタのことを「パシリメガネ」とディスるYZERR。そして意外にもベンジャジーがそれに乗っかってディスを発するもYZERRに嗜められている。アルバム収録のChaki Zuluプロデュースのベンジャジーのソロ曲もOAされたが、「金魚のフン」呼ばわりされた奴なのにラップが上手すぎると笑い草になっていた。

歌詞について

歌詞全容

「YZERR – guidance」
[1 Verse]
羽田までのフライト
歌詞を溜めるiPhone
空の上で地に足つけ乗せる俺のプライド
メッキが剥がれ逃げ出す
焦ってお前は曲出す
ワンバース3人を殺す
パンチラインはまるでadidas
面を見たら思い出す
解決してねえ問題
俺の事をやるんだろ?
胸ぐら掴み挨拶
個人のはずがグループ同士作りたがる構図を
女々しいお前はDisですらも他人任せで逃避行
仲間置いて逃げるような絵に描いた裸の王が
裸の写真を求めてる快楽主義の豚野郎が
徒党を組んで群がろうが表だろうが裏だろうが
陰にいつも隠れて1人じゃアンサー無理だろうな
仲間巻き混んで嘘にまみれて徐々に捲れて
だから文字の通りに俺と草分ける
インスタライブで草ふかしガキにいきれパンピーが
目の前ではビーフも食えねえ草食男子のヴィーガン
他所は他所?嘘はクソ
揉めた奴と知らねぇふりで出す曲を
興味ないって言ってたはずだ数年前も
なのに結局Disの中身は一緒
唆し立ち場悪くなり変える立ち回り
今になり謝罪?俺と曲を作りたい?
先に売れてた俺に売名は無理がある
矛盾に気付かない信者のファンや
お前のDisはブーメラン
調子に乗って人騙して詰められて
尻尾を巻いてどうしようって
尻尾を踏んであっちにいってこっちにいて
尻尾を振って擦り寄って結局は中途半端
ネット民を味方つけ
次のキャラはナードラッパー?
ビジネスじゃなきゃ無料配信をしろよ 
都合の良い言葉並べず改心をしろ
死んだダチにRIPってお前も歌ってるんだろ?
なら新しい命一つだって大事にしろよ

[Hook]
本当は怖いんだろ実際
自分の弱さを認めれない
表じゃ無理する振る舞い
安く見えるプライドはいらない
欲深く全て手にしたい
それなのに何も捨てられない
俺らは仲間と分け合い
いつまでもそこにいなHaters

[2 Verse]
酒の席で起きた事は謝罪されりゃ水流す
酔っ払って歯止め効かず絡んだ事は俺もある
他人が入り水を差す誠実さのかけらもなく
ふざけ倒しイキリだす結局最後は看板を出す
低姿勢は土地柄 用意しろよ居酒屋
いざこざあっても和解すりゃ
朝まで飲み明かす
自分の弱さ認めれず
こぞって全員で曲を出す
呆れたそんな感情通り越して諦めた
気持ちなきゃ気持ち悪い
軽いノリはこざかしい
生まれ育ち川崎 義理と人情それでいい
不義理ばっかをしてきている
お前達にわからない
この曲の売り上げすらも
ムショの兄ちゃんの出所祝い
世間の目騙し真っ赤な目
地元には反目で逸らしてる
支持もされてね奴が言うレペゼン
Hoodの若いラッパー1人も
持ち上げる気すらもねえ
乞食共は自分達の
利益の為だけに歌詞を書いて
燃えかす寄せ集め
ないがしろの恩恵 
シーンの進化他人事で否定して
ろくにフローすら出来ない癖に
VERBALやSEEDAを引き合いに出す
お前等がお手本の若手
ラッパーなんて1人もいねぇ
流行り廃りできねぇ言い訳を並べず受け止めろ
お前が好きなラップやスタイルも
その時代の流行りもんて認めろ
ラップスタアなら満場一致
予選落ちだよ下手くそ
時代の足を引っ張る一部の田舎者
裏路地といばら道
出口と入り口
間違う三十路過ぎが
俺に向けたDisで
利用をしては名前を上げてピーク迎えたお前の
最後も俺が見届けるぜ黙れ
何がおあいこだよくだらねぇ
まず1から学べ
俺にとってのHiphopってのは
Ghettoを抜ける為で
クラシックってのは
その時代を本気で生きた奴らの証
掲げて来たモンが違い過ぎるぜ同じ
Player’s player

[Hook]

[3 Verse]
大麻吸えないくらいで
Fuck The Policeなんて歌わねえ
平和な国で自分で道を選んだくせにくだらねえ
黒人達が貧困の中で肌の色で差別されて
虐げられた歴史とでは比べ物になんねえ
人種、職業、性の違いで俺はしない判断
てめえに都合の悪い奴を悪と言えば簡単
不変な物で自分勝手に捻じ曲げない哲学
正義は全員が守るもので
一人のものじゃねえんだよ
どんだけデカく見せた歌詞が
本当の自分と違えば
客を騙し裏で遊ぶアイドル達と同じだ
言ってる事とやってる事で矛盾を
生んでるお前達の付け焼き刃の
言葉たちは子供以外に刺さらない
逮捕なんて誇れない
立たせない証言台
仲間と表彰台
ラップで回すこの国の経済
初期衝動の憧れで若い時は猿真似
理想は海を超えて遠く今じゃ俺は俺だけ
抜け出すの夢中で
飯食わすの必死で
上がって行く途中で
ふざけんじゃねぇよクソッタレ
妬みやっかみ邪魔され
次はどこの差し金
無責任な歌詞じゃねぇから
本当のことは語れねぇ
何度された襲撃 
口を閉じて忠誠
罵声に名声に歓声
主人公ゆえの宿命
破り捨てた教科書がクラッチ代わり420
売名だけで立てるなら立ってみろよ東京ドーム

https://www.youtube.com/watch?v=tyupJ0ikU9c

ラジオで語られたことを曲に上手く消化していて、かつ内容も充実している。文春砲を食らったバダサイへの104を引き合いに出した女性に子供堕ろさせたというディスも攻撃力高め。最初1バースだけ聴いた時はアディダスの比喩がわかりずらいとか、「文字の通り草を分ける」ってのはあんま上手いこと言えてないな、とか思ったりしたけど1人でこの文字数、一貫して筋を通してるし東京ドーム公演の準備等で多忙を極めてるだろうに完成度が高くて期待をゆうに超えてきた。仲間とファンとHIPHOPとのために、仲間に頼らず、全部1人で引き受けたところがかっこいい。

そして既に曲は去年中に出来ていたらしく、本来1月1日リリースする予定だったが、地震等の災害があったためこの時期になったそうだ。迅速な制作すげえええ。

フックはラジオで語られた、「ギャング名乗ってるけど堅気じゃない人とは付き合い出来ないし、フローできないけどSEEDAには見られたいし、詩人にも哲学者にも見られたいし、硬派には見られたいけど裸の写真も見たい」ってことを言っている。さすがに「パスタ(甘めのソース)食いながら蕎麦食うな」とか「焼肉食いながら寿司食うな」とか言っちゃうと面白くなってしまうから言っていないが。

どうでも良いけど焼肉食いながら寿司は別に良いんじゃないか。家でスーパーの寿司と肉焼いて食ったことあるし。

フッドに還元しないとか痛いとこつくなぁ。舐達麻が地元で意外とプロップスがなくて怖い人たちからも狙われててライブもキャンセルしてるけど、サグな人たちはYZERRとのビーフに託けて追い込みかけようとしてるのだろうか。YZERRはその点に関しては不良側の人たちが入り込む余地を極力無くそうとしてるみたいだけど。

3バース目の冒頭部分はHIPHOPに対するリスペクトを最大限に提示しつつ、もちろん説得力もあるから日本語ラップにおいては他の数多存在するラッパーとは次元が違うところにいるんだなってのを認識させられる。日本語ラップにおける反体制は本場USのそれとは内容や意味合いも異なる。ただ、舐達麻側が”F” THE policeって言うには、あの日popoに執拗に追われなければ104が亡くならず済んだ≒警察に殺されたんだっていう主張も根底の一部分にはありそうな気がするんだけどな。

クラッチとはジョイントのフィルターみたいなやつのことで、紙を丸めて作るのだが、破り捨てた教科書でも作れるのか。紙ならなんでも良いんかな。

ことの発端であり、舐達麻からも初っ端から再度指摘されているパクリと言われていることに対するアンサーは特に見当たらないのはなぜなのだろう。以前インスタライブでパクリパクリ言うけどそんなこと言うならこの世界で本当のオリジナルの音楽は4曲くらいになっちゃうって言ってたけど。パクリとかサンプリングに関してはわざわざ曲にしてアンサーするまでもないってことなのだろうか。と思いながら1月28日の#リバトークを聴いていたら「お前らもサンプリング許可得てねーじゃん」と「FEEL OR BEEF BADPOP IS DEAD (prod. GREEN ASSASSIN DOLLAR & 7SEEDS)」についてmatryoshka側から許可を得ずにリリースしたことを挙げて反論はしていた。ケニGべべとのOUTLAWも許可得てなかったしね。

YZERR面白い

サンプリング

Player’s player

昨年長い間ビーフの関係にあったKREVAとMACCHOの雪解けのクラシック、Player’s playerをYZERRも引用。さすがのYZERRも食らったんだろうな。

最後抱き合ったあとマイク通さずにKREVA「ヤバいね」って言ったことに対しMACCHOが「ヤバい!」って言ってんのがヤバい

ラップで回すこの国の経済

「ラップで回すこの国の経済」は高校生ラップ選手権でパブロ(K-九)がLIL MANに放ったパンチライン。

パブロー可愛い。ファッションとかも含め。

この頃から幾星霜、ここからセルフサンプリング(あえてセルフサンプリングと言わせてもらう)するのは唸りました。着実に経済を回すという目標に近付いていってる気がする。いやはやでかくなりましたなぁ、BADHOP。まさにヒップホップドリーム。この頃はゲットーからまだ抜け出せてないだろうが、今はドバイの会社に投資したり(てかワイザー、ドバイの会社に投資してるってなんなんだ、詳しい内容が気になる)地元にスタジオ建てたり武道館とか東京ドームでライブしたり、ビッグドリームを体現してらっしゃる。そう思うとYZERR以前インスタで言ってた「ブームを作ってるのは俺ら」って意見に最初懐疑的だったけど実際その一片担ってるかもな。

この時戦ったLIL MANは現在イベントプロデューサー。今話題のBADHOP1週間生活に出演している。昔はルポ川崎でも取り上げられていた。かなりイカつい仕事してたような気がするが。

BAD HOP 1000万1週間生活、マジで面白すぎるから要チェックです。

そういえばMC妖精は現在何しているのかな。つーか平塚マジ最高。

ラップスキルなどについて

YZERRは一時期からマンブルラップを取り入れているが、マンブルっぽい要素を残しつつも、オートチューンもほとんどない、どこか懐かしさを感じさせるフローでラップしている。珍しくブーンバップのビートであることも特徴的だがトラップやドリルだとリズムやフロー重視になり言いたいことも言えない世の中じゃポイズンになってしまうのかもしれない。怒りや言いたいことが多く、リリースも急いでいることもあるためフローは最大限のスキルを発揮できていないっぽいが、さすが、舐達麻よりもやはりラップが上手い。「ラップスタアなら予選落ち」、「下手くそ」、「若手からスキル面でのお手本されることはない」などのリリックを見ると、おじさんたちがZ世代からSNSとかスマホの使い方わからずに馬鹿にされてる感あって悲しくなっちゃった。デルタも「SNS わからないやり方」って言っちゃってるし。でも舐達麻に最新のフローとかオートチューンバンバン取り入れた曲歌って欲しいとは思わないし本人たちもそんなのやる気ないだろう。

ラジオではYZERRがデルタのことを会ったこともないのにディスって来てムカついているため「一番ラップが下手なパシリメガネ」と呼び、ベンジャジーも「ラップ初心者みたいなラップだから素人からしたらわかりやすい(=プロップスを得やすい)。そしてそういう類のやつは総じて声が高い」と追従している(結構グサグサ刺すね、ベンジャジー。YZERRが止めなかったらもっと攻撃的な発言してたかも)。また、リスナーを含めたブーンバップ爺(©︎valknee)がトラップやオートチューンを否定することについても嘆いているが、ヘッズでブーンバップ以外認めない人って多分30代後半〜の人だと思うが、そんなに多いのかな。ジャパマゲからの「オートチューンの厚化粧」というディス受けての嘆きでもあると思うが、YZERR曰く、ジャグラはトラップが出来なくて諦めた人らしい。バダサイに対しても「トラップのビートで曲作ってこいよ」とも言っている。

バダサイに対してフローが出来ないのにSEEDAやVERBALを引き合いに出すなと言っているが、バダサイがラップが下手だとは思わない。バダサイのラップはカラオケで歌おうとすると無茶苦茶むずい。デルタやGプラのバースの何倍も難しい。

素人がカラオケで歌うのが難しいラップをするアーティストがラップが上手いってことにはならないし、むしろ下手な人のラップを真似することの方がHIPHOP好きにとっては難しいかもしれないけど。MACCHOはラップが上手すぎてマネできないが。

たまたまYouTubeで見かけた↓真凛さんって人はバダサイのカラオケ上手すぎる。すごい。

ただ、リピートして聴いてしまうのは舐達麻の方かもなぁ。何よりトラックが良すぎる。7SEEDS & GREEN ASSASSIN DOLLARの新アルバムにも収録されてるけど、その中でもEverythingが出色の出来。

YZERRのguidanceのトラックのネタは奇しくもジャグラが同じネタ使いでTAKAとDJブルセットと作っていたが、ボツになるらしい。

日本語ラップ史上、話題性では公開処刑(キングギドラ VS Dragon Ash)を超えたんじゃないの?というビーフだが、ここまで完成度の高い曲の応酬もなかったんじゃないのかな。RAU DEF VS ZEEBRAも、QN VS NORIKIYOも、SEEDA VS GUINNESSも、かなりクオリティが高い曲でやりあいしてたけど、このレベルではなかったように思う。その意味ではもう公開処刑を超えてる。何気にリッキーの曲も良かったし。

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