昨日、愛知県で大型HIPHOPフェス「AH1」が開催され、大トリをつとめるはずだったBADHOPが機材トラブルにより急遽出演キャンセルするという事態となった。その背景にはBADHOPと舐達麻、いや、YZERR(ワイザー)とBADSAIKUSH(バダサイ)との間にトラブルがあり、ネット上でも二人やその他のBADHOPのメンバー、阿修羅MICなどのラッパーが揉み合いになる動画が拡散されている。
この件について今回はまとめてみました。
ABEMAプレミアムに、BADHOPのメンバーが出演した「LUNCHTIME BREAKS」や過去のライブの限定配信があり、また「BADHOP1000万1週間生活」が面白すぎるのでオススメです。
ABEMAの公式サイトはこちらから事件の概要
2023.10.23 愛知県のSKY EXPOにてAH1というHIPHOPフェスが行われ、そのラインナップはかなり豪華であったが、トリを努める予定だったのが、舐達麻とBADHOP。
舐達麻のライブのあと、BADHOPが出てくる予定だったらしいが、待てど暮らせど一向にメンバーは舞台上に姿を見せず、最終的にはDJ TY-KOHが「機材トラブルによりライブを中止します、すみません」という旨のアナウンスを発表し、会場からは不満の声がちらほらと上がった。
あ、ちなみに俺は会場には行っておらず、全てネット上に上がっている動画などを見てこの記事を書いている。行こうかなって思ったけどその前日にバルニーのライブを見て、物販でもバルニーと喋ったりできたのでその時点で日本語ラップヘッズ的な満足感が充足してしまいその日結構歩いて足が痛くなったりしたので行かなかったのだ。てかチケットも取ってなかったし。
いや、でもこれ解散を控えたバロホファンは結構がっかりしたんじゃないだろうか。ただ、同じくHIPHOPフェスであるHOPEに出演した際にベンジャジーが「今日でBADHOPが出るフェスは最後」という発言をしたり、BADHOPがこのAH1に出演するという告知がSNSなどでBADHOP自体からほとんどなされなかったことを鑑みると、伏線はあった、、、なんてことはなく、わざわざそんなファンを失望させることを自発的にやらないだろうし、何らかのトラブル、それも機材トラブルによるものではないことは拡散された動画を見れば明白だ。
てかこのイベント、百足と韻マンも出演キャンセルしてるし、HIPHOPのライブってこういうの多いな。
BADSAIKUSH VS YZERR
拡散された動画はただならぬ雰囲気の、気安く”ストリート”っていうにはあまりにも生々しい映像ばかりだ。最初に物議を醸したのがこちらの動画。
軽快な足取りで白いバンに向かう本ちゃん。その後をバダサイ、デルタが追う。キャップを被ったTーPABLOWが怒鳴り声を上げてキレているようにも見える。
画面右から二人の男性に両腕を抱えられながら阿修羅MICが走ってきて、車に乗り込むのが確認できる。そしてまたキレるパブロ。何があったんだ。一説によるとこの件で一番キレて暴れていたのが阿修羅MICであるらしい。意外だ。いつも仲介役に回り数々のビーフで揉めている両者の間を取り持ってきたのが阿修羅MICだからだ。その阿修羅マイクが多少なりとも喧嘩について当事者性を有しているならばのっぴきならない事態であることが想像できる。
左上の動画、舐達麻がインタビューを受けている最中、藪から棒に照明を蹴り飛ばしてYZERRが乱入し、バダサイに詰め寄り胸ぐらを掴みにかかっている。「お前俺のことディスったよな?」と。ブレイキングダウンでこういうの最近よく見てたけど、これはガチすぎて怖すぎる。てかYZERRは本当にリアルなラッパーなんだな。喧嘩も慣れてるだろうし、昔リッキーに絡まれた時も物怖じせずに舌鋒鋭い発言をして喧嘩を買っていたし、ラップスキルも、ビジネス的にもトレンドに敏感で経営者としても成功している。
阿修羅MICがすぐ止めようとYZERRの肩を掴もうとするも間に合わず、他の舐達麻のメンバーも、何が起きているのか把握できていない様子。そしてYZERRの後ろからTiji Jojoが後をつけている。「ちょっと俺我慢ならねーから行ってくるわ」てな感じで言われた後だったのだろうか。
「どうした?どうした?」ともみくちゃになりながらもYZERRを制止しようとする本ちゃん。このムーブからはジープラのイメージ通りの頼れる兄貴感を感じる。
この騒動はおそらく舐達麻・BADHOP両方のライブ前に起こったのではないかと思う。舐達麻はライブで調子が悪く(特にバダサイ)、出演時間も短かったらしい。最初ステージに出てくるのもジープラ以外は遅かったらしいけど1曲目は「LifeStash」だったらしいのでそれについてはこの事件が要因かどうかはわからない。
YZERRがバダサイにキレたのが原因で阿修羅MICもキレたり(十中八九バダサイ側だろう)、阿修羅にパブローがキレたり、その他の乱闘めいた修羅場が繰り広げられた。孫GONGがキレてたなんて話もある。そしてBADHOPのライブも中止になった。もしかしたら運営に中止させられたのかもしれないし、BADHOPもライブが出来るような状態ではなかったのためライブを自主的にキャンセルしたのかもしれないが、ファンの気持ちを考えると、「えっ何やってんの?」って思うし、これについてはYZERRは反省していただきたいところ。
Ralphがこの間客にキレてスマホを投げ飛ばしたことがあったけど心のこもった謝罪していたしそういうマインドはYZERRにもありそうなもんだけどな。
って思ってたらインスタに投稿してた。
めっちゃキレてる。「ブーム」ってMCバトルのことなのか?確かにYZERRやパブローはMCバトルブームの火付け役として高校生ラップ選手権からフリースタイルダンジョンに至るまで活躍し、その「ブーム」、ひいては日本のヒップホップの成長(?)に貢献してきた。でも舐達麻が売れた要因はMCバトルブームとは別のところにあるからどこかこの主張には違和感を感じる。
いやでもMCバトルとは別に、「音源」の観点から見ても、最新のUS・UKのトレンドを取り入れた楽曲を出し、イケてる音楽を発表し続けるBADHOPは日本の若者を中心にHIPHOPを盛り上げてる張本人であることも間違いないか。そういう意味でのブームか。舐達麻はBADHOPが生み出して牽引してきた日本のHIPHOPの中で売れてるってことはまあそれはそうだけど果たしてBADHOPがいなかったとしたら舐達麻がここまで売れてないのだろうか・・・。
2023.10.25 YZERRのインスタライブを見たのだが、確かにBADHOPや双子がここまでHIPHOPをでかくしたってことの矜持と事実を確認できたし、シマウマより日本語ラップ開拓に貢献してるやん、とか思ってしまった。HIPHOPが成長するように色んなことを我慢してストラグルしてきたYZERR、少し勘違いしてました。かっこいい。
YZERRがバダサイにブチキレた理由
推測
何でYZERRはこんなにキレてるのってことなのだが、俺が知っている薄っぺらい情報を基に勘繰ると、、、えっまさかあの一件??
もしかしてこの曲??
この曲は4年間にRYKEYDADDYDIRTYがYZERRの「Back Stage」がMarshmelloの「Project Dreams」のパクりだとして発表したディスソング。
当時リッキーはインスタライブ上でも「ヤバくない?お前ら(ライブの視聴者)これ(パクり)許すの?怖いねぇ、お前らこれ許すんだ、怖いねぇ」と言っていた。そのインスタライブは正直結構おもしろかったので今でもたまに見てる。あと曲でディスった以外にもTwitterでYZERRを煽って、絶対行くわけないのに「ここまで来い」とか言ったり、YZERRも「何でオメーから喧嘩売ったのにこっちが行くんだよ、お前が来るんだよ」と、見てる側もそりゃそうだよなって思うことを言ってて面白かったしSNSではYZERRが正論を発信していたように思う。
「You Can Get Again」は確かにYZERRとBADHOPを痛烈にディスしてる。「盗作した作品で武道館に立ってガキを騙してロレックスなんかつけやがってる」。この曲は普通に好きだ。トラックもいいし、MVも桜が綺麗。
「抱きしめて目に入れても痛くない」の部分に関しては聞くたびに「何が?」と思うし、「あの話の続きときたら、本物の俺からしたら蚊帳の外だな」に関しては「どゆこと?」と思うが。
リッキーはYZERRをディスしてるけど、バダサイはYZERRをディスっていない。むしろそんな争いや諍いなんかどうでもいいし興味ないってことを言ってる。「何がどこで誰がどう、マジで興味ねえ」。
YZERRディスどころかリッキーが蹴ったバースに対してマジで興味ねえって言ってるみたいで最初聞いた時「これ曲内ビーフじゃね?」って思ったくらいだ。
まさかYZERR、4年前の曲「You Can Get Again」のことで、「お前俺のことディスったよな?」って未だにあんなにバダサイに対してキレてるのか?リッキーに対してならわかるけどさ。仮にそうだとして一緒に楽曲を制作したからといってキレられたんじゃバダサイも寝耳に水もいいところじゃないのか。バダサイはビーフやヘイターに対して興味がなく、相手にしないようなイメージがある(インタビューでも度々そういうことを言ってる)ので今回のYZERRにブチキレられたのを見た時むちゃくちゃ驚いてしまった。
SEEDAの「TECHNIC」だってSEEDAはMACCHOをディスってないし(いやあれはKREVA自身もMACCHOをディスったって認識なかったらしいから違うか)、「公開処刑」ではKダブはKjをディスしてないし、「おそうしき」でも般若は漢をディスってない。剰え後に漢とDABOを和解させたのは般若自身だ(気まずっ!)。こういった、フィーチャリングゲスト単体で一人が誰かをディスり、他のラッパーは別にそのラッパーをディスる気もなく、「何なら俺はそいつと仲良いんだけど。。。」みたいな気まずい曲が結構ある。その気まずい感じも俺みたいな日本語ラップヘッズは悪趣味だと自覚しながら楽しんでいる。
今となってはリッキーもバダサイと不仲だ。この曲が今回の事件の発端じゃないのかもしれないけど、もしそうだとしたらバダサイが可哀想だと思う。
いやでもバダサイにも後ろめたいことあったのかなぁ。何にせよ喧嘩の原因が別のところにあるのなら知りたい。ことの経緯が早く明らかにされるよう願う。そしてYZERRがラップスタアの審査員を急に辞めた理由も未だに知りたいと思っている(と思ってたら後のインスタライブでちゃんと本人が語ってた)。
ここまで書き進めて何気なくXを開いたらパブロのポストに目を引いてしまった。
やっぱり以前のHIPHOPフェスのHOPEで一悶着あったんかい。HOPEのライブはABEMAプレミアムで見ることができる。てかセキュリティそんなに携えるもんなんだ。
阿修羅にキレてるのが何より意外なんだよなぁ。謝りたいって連絡したってことはバダサイと阿修羅サイドに非があったのか。
明らかになった事の経緯
2023.10.24 YZERRと阿修羅MICがそれぞれ別々にインスタライブにて今回のトラブルの発端について話していました。
YZERRのインスタライブでの説明
かいつまんで事の経緯を記すと
・HOPEのアフターにてYZERRがリッキーを発見
・当然「You Can Get Again」の件があるのでYZERRが「お前俺に何か言うことないのか」と詰め寄り、止めにきた周りの人間も含め揉み合いになり、引き離される
・孫GONGが「俺と話しようや」とキレながら、何回も地元京都の(家元の)組織の名前を出し、YZERRを殴る。
・その話を聞き付けた阿修羅MICがYZERRと話合いしようとするも、YZERRは「関係ない人間が口を挟むな」と阿修羅MICを拒む。
・AH1の前日に、孫GONGから、YZERRが拒絶しているにも関わらず謝りたいと何回も連絡が入るが、ライブ前にモヤモヤしたくないという事でYZERRは運営側に「孫GONGたちが帰ったらステージに行く」という約束を取り付ける
・「孫GONGたちが帰った」と言う連絡を受け、ステージに向かうが、ステージ脇のインタビューパネルに帰ったと思っていた阿修羅MICがいて、バダサイもいた。
・バダサイに殴りかかる。
ナタリーも経緯について書いている。
いや、そもそもが孫GONGが発端やったんかい。これに関しては孫GONG酔っ払ってうざいムーブしすぎだろう。インスタライブではYZERRは常にイライラした様子で「くそぶた」と連呼していたし、阿修羅、バダサイ、ジャグラなどについても呼び捨てで話していた。本ちゃんはいいやつらしい。
何でバダサイに詰め寄ったのかということについては、やはり「You Can Get Again」の件が関係しているらしく、影でバダサイが「あいつら潰しましょうよ」とか、その他のディスを周りの人間に吹聴していたらしいのにリッキーを利用して矢面に立たせて「俺はディスってません、関係ありません」という態度だったのが理由らしい(曲だけ聴いてたらバダサイはディスってないからYZERRがブチキレる理由は近しい人じゃないとわからんわな)。後にバダサイがリッキーと仲違いすると、バダサイ側が「YZERRに謝りたい」と言っていたそうで、仲間を簡単に裏切ってこっちに寝返ってくるような態度にもYZERRは腹を立てていたとのこと。
「お前俺のことディスったよな?」ってのは、「一見バダサイ単体ではディスってないように見せてるけど、その実お前がリッキーをそそのかしてたんだよな?」って意味だったのか。
バダサイって孫GONGや阿修羅とも仲いいからYZERRはバダサイ見つけた瞬間スイッチ入ったんだろうなぁ。バダサイと阿修羅がいるってことは孫GONGもその場に居るって思い込んでたらしいし。
阿修羅MICのインスタライブでの説明
「孫GONGが100%悪いけど、バダサイが詰められるのはおかしい」とのこと。YZERRを嗜めている際にパブローが急にきて殴られたことにも言及(パブローAH1の映像でも阿修羅にキレてたもんな)。
リッキーはYZERRのインスタライブを見て、嬉しそうに「YZERR間違いない。俺は加担しないけど」と言いつつYZERR側に回ってるし。
YZERRの主張が正しい
YZERRの主張は一貫して正しいし孫GONGに非があることは間違いない。一応バダサイにキレた理由も説明されていた。
YZERRのインスタライブの後半では今回の事件のことだけでなく日本のHIPHOPにおけるビーフ論や、日本のHIPHOPに対するアツい思いも語っていて、非常に良いインスタライブだった。YZERR、改めてリスペクトだ。また、ラップスタアを急に降板した理由も語られており、パクられてしまった¥Bが1人だけ出られないという構図が嫌で、¥Bが出られなくなってしまった際の番組側の提案が気に食わなかったためYZERRも同じく出ないという判断を自ら下したとのことだった。ラップスタア誕生ではビート代を捻出するために、ノーギャラで協力し、日本のHIPHOPシーンの今後のことを考えて、IOやAwichに「審査員なんてどう考えてもやりたくないのは百も承知ですが、ここは日本の将来のHIPHOPのためになんとか審査員やってくれませんか」とお願いしたらしい。
頭もキレるため、キレながらも自論を首尾よく展開しているし、基本的には平和主義者で、嫌いじゃないラッパーには当たり前だが、敬称で呼んでいる。Awichさん、GーPLANTSさん、RYUZOさんなど。孫GONGや阿修羅に対し最初は何とも思ってなかった(むしろいい人だと思っていた)時の心境を語った際には「孫さん」とも言っていて、急に敬称になったので孫正義のことを言っているのかと思った。
YZERRはストリートファイトも強そうだ。でも昔クラブで少し喋って写真もとってもらったことがるが、そこまでタッパなかったような・・・?
T−PABLOWが阿修羅をボコった動画が流出
追記2023.12.3 今になって、HOPEのアフターでパブローが阿修羅に襲いかかる動画が流出しました。
パブローめっちゃキレてる。「おいやんのか」「ジャグラ呼んでこい」「ガキ」「ヤクザの話すんのか」等。「ジャグラ呼んでこい」ってのはどういう文脈なんだろう。ジャグラはトラブルになってる際にも喧嘩に目もくれず遊んでたってYZERRが言ってたけど。孫とは話できないからジャグラ呼んでこいってことなのかな。阿修羅も仲裁にしに行っただけでこれやられたとしたらキツいな。
阿修羅MICからYZERRたちへのディスソングが発表されてた
この1件もとりあえず落ち着いたかなって思っていたら阿修羅MICは納得いってなかったようで、ディス曲が発表されてた。
インスタライブで仲裁仲介中毒(ちゅーちゅーちゅー)とか言われて少し揶揄われたと思ってピキって作ったのだろうか。今のところYZERR再度からの反応はないな。
インスタライブで阿修羅MICのこと「ちゅーちゅーとか聞いたことないもんな。ほんっとわかんねえんだよな」って言いながらYZERRは笑いを堪えきれてないところとかまじ面白かったな。自分の発言で数秒におもろくなってるんだもん。
あの面白さでちょっとリバトークを思い出したが、12月3日にあの伝説のラジオ番組、リバトークが復活するらしい。楽しみ。
追記2023.12.1、阿修羅MICのディス曲が空気みたいに霞むほど舐達麻から特大ディスソングが発表されました。
最後に。全然関係ないけど、「You Can Get Again」のトラック好きなんだが、Anita BakerのAngelという曲らしい。
好きなローファイのビートメーカーのHouchも同じネタでトラック作ってるんだよな。
てかHouchの素性がわからなすぎる。日本人じゃないっぽいけど日本語のタイトルの曲あるしアジアっぽさを感じさせるジャケが多くてめっちゃいい感じの女性の写真が多くてどれもGood。
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