ACE COOLのアルバム「明暗」を聴いてない日本語ラップヘッズはフェイク認定されても仕方ないかも

ACE COOLの2nd、「明暗」を遅ればせながら聴きました。

ACE COOLは広島県は呉市のラッパー。

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「明暗」は“幸福とは何か”を説いたコンセプトアルバム。プロデュースが、JJJ、Miru Shinoda、BFN TOKYOTRILL、Atsu Otaki、Yuke Myrasという錚々たるメンツってのが既にヤバい。

リリックの重さとフローのスタイリッシュさの両方を兼ね備えた完成度の高さは言を俟たない。

一度聞いてその哲学的なリリックから哲学嫌いを矯正されたような気がした。私にとっては啓蒙的なアルバムであると同時に、ACE COOL自身の葛藤や内政的な情実を自分に照らし合わせて聞いてしまう作品だった。

間違いなくクラシックとなるアルバム。「日本語ラップ名盤200」が出版されたら掲載されること請け合い。

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「明暗」を聴いて、自分も何か(仕事か、大切な人か、優先順位はつけられないが)に対し誠実に向き合うことに対して後押しをされた気がした。

思えば近年結婚式より葬式に行くことの方が多くなってきた。

そんな私の側坐核を刺激してくれる作品だった。

歌詞を見ながら哲学書みたいにして聞くのもありだし、小説みたいにストーリーテリングを楽しむこともできる(「羨望/嫉妬」M3)。

このアルバムの白眉はやっぱ最後の「明暗、(M12)」だと思う。マジで聴き込んでしまう。聴かせかたがヨンぱない。彼と私は歳はそんなに離れていないというのもあるだろう。ともすればジャケの深淵に吸い込まれそうなくらいの深さ。この曲から得られる教訓めいたことは色々あるしまだ整理しきれてないけど、私的には自分を見つめ直すことができたというのが一番デカいかな。

幽☆遊☆白書が好きってのも共感してしまう。ネームドロップがアルバム通して結構あるけど、

冥獄界へ旅立ったあの戸愚呂

このラインからして富樫クラスタからしたらACE COOLは信頼に足るラッパー。補って余りある信頼感。戸愚呂の覚悟は何回人生やり直しても持てない自信がある。

ACE COOLはたけし映画も好きっぽいけどHANA-BIは私は寡聞にして観てないので近いうち観てみようと思う。

「自尊心(M4)」、「興味(M7)」にもくらった。私は30歳を超えたあたりから、漠然と承認欲求などの現代ではいわば不潔とされている感情も芽生えてきたという自覚がある(このアルバムに気付かされたのかもしれないが)。この2曲を聴いて、有体に言えば、自己肯定感が高まった。

月並みの感想しか言えないが、本当にこのアルバムを出してくれてありがとう。ACE COOLに最大限のリスペクトを送ります。

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